家庭医療学

家庭医療学とは

欧米では、家庭医療はFamily Medicineと呼ばれ、長い歴史があります。日本では、医師に会うと最初に、「何科の専門ですか?」と質問しますね。
欧米では、最初に「ジェネラリストですか?スペシャリストですか?」と尋ねます。「スペシャリストです」と答えると、そこで初めて、「では、何科の担当ですか?」となります。「ジェネラリストです」と答えると、それが「家庭医」を意味します。

医学部を卒業した後、ジェネラリストの専門教育をうけ、研修を終了した医師です。そんな家庭医が、地域に開業し、住人の方々の日常病を診療し、また、スペシャリストたちと、医療連携をとっています。日本でも、近年、若い医師や医学生の間で、「家庭医になりたい。家庭医の教育を受けたい」という声が高まっています。

しかし、日本では、この教育の歴史がなく研修施設はありませんでした。数年前から、北海道や千葉などで、数少ない研修施設が誕生しています。
そんな一つに亀田メディカルセンターがあります。
本場アメリカの家庭医学科の教鞭をとっている米国人医師やアメリカで家庭医を実践している日本人医師たちを教育陣にした3年間研修コースです。
私は遠く医学生だった頃、家庭医になることが夢でした。長い間、日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医としての手術、救急医療センター勤務、小児一次救急などをしていましたが、もう一度、若い医師たちに混じって、ここで、3年間の家庭医研修プログラムを終了しました。

この田園調布の地で、家庭医を実践し、地域の皆さまに、少しでもお役にたちたいと考えています。

診療について

慢性疾患

糖尿病や高血圧症、高コレステロール血症、高中性脂肪血症などの生活習慣病。
もちろん病気そのものだけでなく、病気予備軍も発見し、いかに健康状態を保ち続けるかについてもアドバイスいたします。
また、慢性腰痛症や肩こり症などにも対応いたします。
慢性疲労感などのご相談で、貧血症や甲状腺疾患が見つかる場合もあります。

急性疾患

のどの痛みや感冒症状、急な発熱、蕁麻疹、急性の腹痛などにすぐ対応いたします。

小児

敏感な赤ちゃんの皮膚の状態から、アトピー皮膚炎、小児喘息、アレルギーなどご相談ください。
予防接種、乳児健診を行っています。育児相談もお気軽に、ご相談ください。

女性医学

生理不順、不正出血や更年期障害のお悩みについてもお聞かせください。
婦人科だけの診療でなく、内科的、精神的な広い視野から診療いたします。

高齢医学

ご年配の方に関わるさまざまな問題について取り組んでいます。
手のふるえや尿失禁、物忘れなどのご相談も、ご家族の皆さまでいらっしゃってください。
老年性うつ状態や骨粗しょう症や補聴器外来も行っています。

働き盛りのかた

社会のストレスからくる、さまざまな体調の変化にアドバイスいたします。
会社などの健康診断の結果や人間ドックの結果表をお持ちいただけば、健康維持に関して、アドバイスいたします。

皮膚の状態

蕁麻疹、水虫、うおのめ、ニキビ、などから帯状疱疹や口唇、性器ヘルペスの治療もお気軽に相談してください。

頭痛、めまい

脳神経外科の経験から、頭痛、めまいや脳梗塞後遺症に対しての診療も行っております。

ケガや捻挫

切り傷や皮膚の腫瘍などの外科的な小手術も行っています。
捻挫などに、テーピングやギプス固定もご相談ください。